
子供がいじめられている。どうすればいいの?
学校といじめっ子の家に怒鳴り込みに行きたいけど、
逆にいじめがエスカレートしないか不安。

という悩みをもっている親へ向けて。
今回は、自分の子供がいじめにあった時、親が取るべき10の行動を解説します。

いじめを解決し、大切な子供に平穏な日常が戻るように…
ぜひ、この記事を最後までご覧ください。
いじめは複雑化している
いじめが初めて文部科学省によって定義されたのは昭和61年のこと。それから数回にわたっていじめの定義が変わりましたが、2013年に成立したいじめ防止対策推進法に基づいたいじめの定義が現在のものとなっています。
児童や生徒がスマートフォンを持つことが当たり前となった現在では、目に見えない陰湿な嫌がらせやインターネット上での誹謗中傷もいじめに含まれるようになりました。
今日、いじめは殴り合いや悪口の言い合いだけにとどまらず、Lineグループから外す、Twitterに悪口を書き込むなど大人が気が付きにくいようないじめも多くあります。
子供がいじめに遭っている時親にできる10の行動
自分の子供がいじめに遭っていたら悲しいですし、悔しいですし、怒りも感じることでしょう。
そんなとき、親はどのように行動すれば良いのでしょうか。
1.家庭を子供の安全地帯にする
まずは、子供の味方になってください。学校に行きづらくても友達に会いたくなくても、家庭内だけは子供が居場所だと感じられる環境を作ることです。
子供にとって、家が安心できる場所であることは、今後の成長にもつながります。
2.冷静になる
いじめの兆候やサインに気がついた時、悔しさや怒りの感情が込み上げてくるのは当然のことです。
しかし、無理に子供を問い詰めてはいけません。
子供が親に気を遣って言いたがらないことがあります。
親が思っているよりも、子供は大人なのです。
いじめの加害者のところへ行ったり学校に抗議したりしたくなり気持ちはわかりますが、まずは冷静に事実を受け止めましょう。
3.聞き役に徹して子供の話を聞く
子供が話し始めたら「いつ?なんで?誰が?」と質問攻めにするのではなく、徹底的に話を聞きましょう。
言いたいことがあるから口を開くのです。子供の話が終わるまでは、聞き役に徹しましょう。
自分の悩みや苦しみを聞いてくれる人がいるだけで精神的に救われます。
4.何が問題なのかを分析する
子供の話を聞き終わったら、問題点を整理しましょう。
ここで整理するのは、根本的な問題です。
例えば、クラス全員からいじめに遭っているのと、特定の1人がクラスメイトに指示を出しているのとでは違います。
クラス全員からいじめに遭っているのであれば、学校をしばらく休ませる、転校を考えることも解決方法の1つかもしれません。
一方で、1人がみんなに指示を出して無視している場合、いじめている加害者がいないところでは仲良くしている場合があります。
そのケースであれば、そいつ1人をどうにかすることが根本的な解決になります。
5.いじめの内容・相談した内容を記録する
子供から聞いた話の記録を取りましょう。
「いつ、どこで、誰が、何を」
具体的に記録し、子供がどのような苦痛を受けたかをできるだけ詳細に記録します。
また、記録した日付を必ず書きましょう。
具体的に記録することは、この後に紹介する相談先へ見せるときに役立ちます。
6.学校に相談し交渉する
ここからは、相談先を紹介します。
まずは、いじめが行われている学校に相談しましょう。
いきなり乗り込んでいくのではなく、冷静な会話ができるタイミングになったらアポを取って担任の先生との話し合いに臨みましょう。
担任の先生と話した内容も記録します。会話を録音することも大切です。
7.都道府県の第三者機関に相談する
学校に相談しづらければ、いじめ相談ホットラインに電話してみましょう。
24時間いつでもいじめ、悩みなどのSOSを聞いてくれます。
詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
いじめ問題など子供のSOSに対する文部科学省の取り組み|文部科学省
8.弁護士に相談する
弁護士へ相談することで、法律の専門家からのアドバイスをもらえるはずです。
いじめは立派な犯罪です。
暴力を受けていれば暴行罪、インターネットでの嫌がらせは名誉毀損にあたります。加害者が14歳を超えていれば少年法が適応される年齢ですし、超えていなくても親が責任を取らなければならないケースもあります。
さらに、学校側が真摯に対応してくれなかったとしても、弁護士に相談しているという事実を突きつけることで動いてくれることもあります。
9.警察に相談する
警察に被害届を出し、捜査をお願いすることもできます。
警察には「民事不介入」の原則がありますが、犯罪行為が確認されれば動き出します。
10.探偵に相談する
いじめ調査の依頼を受けている探偵会社もあります。

学校側が取り合ってくれない。
警察に相手にされない。

このような場合には、探偵に相談するのも有効な手段です。
探偵は調査のプロです。
後になって警察や弁護士に相談したときに有利になるような客観的ないじめの現状や証拠を掴むことを得意としています。
探偵が作成した報告書をそのまま持っていくだけでいじめが認定され、学校側が対応に乗り出すこともあります。

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親が行動する上での注意点

子供のいじめを見過ごしてはいけませんが、加害者にただ怒りをぶつけるのはNG。
ここからは、親がいじめに対処する際に気をつけるべきポイントをご紹介します。
感情的な言動は逆効果
いじめの事実を知って、いきなり学校に怒鳴り込むことは絶対にNGです。
教師を敵に回す可能性があり、かえっていじめが悪化してしまう可能性もあります。
被害者感情に囚われるのではなく、子供の感情を尊重する
自分の子供がいじめられていれば、親は復讐心に燃えると思います。
しかし、この感情は根本的な解決にはなりません。

大切なことは、大切な我が子がどうしたいかです。
子供は、ただみんなと仲良くできればそれで良いと思っていることがほとんどです。
特に小学生であれば、恨みや憎しみではなく一時的なブームや流れで何も考えずに「〇〇ちゃんを無視しようぜ!」「あいつムカつく!」と言っていじめをしていることがあります。
先生の対応次第ですぐに問題が解決することもあるということです。
もし、子供が環境を変えてやり直したいと思っているなら、転校を考えるのも良いでしょう。
逆に加害者とならないように注意する
いじめの問題でよくあるのが、いじめの加害者がみんなから非難されて今度は被害者となってしまうことです。

そんなの自業自得だろ!
確かにそうです。しかし、自分の子供がいじめられていた親ならば、大切な我が子の苦しみを知っているはずです。
復讐心から来る、過度な批判や行き過ぎた言動によって「いつの間にか加害者になっていた」ということにならないようにしましょう。
親の望みは、子供の幸せのはずです。
大きな事故に遭う前に素早い行動を
いじめが原因で自殺をしたり、加害者の行き過ぎた行為が事件や事故につながったりする例が後をたちません。
いじめで受けた精神的なショックで、子供の成長に影響することもあります。
中には、いじめが解決した後もトラウマから引きこもりがちになり、進学を諦めたという事例もあります。
いじめを察知したら、いち早く行動することが大切です。

5年後、10年後に笑って昔話に出来るかどうかは、今の行動にかかっています。